英語の時間と休み時間

ちょこっとタメになる独り言

みんなじゃないよ 部分否定

約1年ぶりに会った姪がペラペラと言葉を話していました。話すだけではなくこちらの言葉の大半を理解し受け答えも達者になっていました。子どもの語彙力の変化には驚かされるばかりです。

そんな姪とのあるやり取りの一場面ですが、姪が卵を割る筆者の様子を見て「卵を割ると黄身が出てくるんだよ」と言いました。筆者を含めそこに居合わせた大人たち全員が笑うと姪が真顔で「なんで笑うの?」と問いかけてきました。確かになぜ笑ったのでしょうか?子どもの問いかけにはハッとさせられることが本当に多いですね。誰もなぜ笑ったのかの理由をしっかりと説明することが出来ず、ただ「ごめんね」と謝りましたが、釈然としない表情だけが彼女の顔には浮かんでいました。そもそも謝られることを要求しているのではなく、なぜ笑ったのかの理由が知りたかったのだから、こちらが謝ること自体がまた彼女にとって釈然としないことだったのだと思います。本当に大人は鈍いですね。

 

さて、今日はタイトルにある部分否定を考えてましょう。

 

「出世を望まない人はだれもいない」 これは全否定です。

There is no one who doesn’t want to get promoted.

 

「みんなが出世したい訳ではない」 これは部分否定です。

Not everyone wants to get promoted.

 

つまり、「みんながみんな~というわけではないよ」という気持ちを表現したい時は[not + all / every / always / both] で表すことができます。

 

だから

「その国に住む人々の全員が幸せと言う訳ではない。」 (部分否定)

Not all of the people living in that country are happy.

 

「いつも忙しいと言う訳ではない。」 (部分否定)

I'm not always busy.

 

「両方とも欲しい訳ではない。」 (部分否定)

I don't want both of them.

 

となります。

最後の「両方とも欲しい訳ではない」は間違えやすいところだと思います。

 

この部分否定を全否定のように訳してしまうと混乱が生じるので気をつけて下さい。例えば、Not all of the people living in that country are happy. を「その国に住む人は全員幸せではない」と訳してしまうと意味が全く異なってきてしまいますね。

 

では

「その国に住む人は全員が幸せではない」はどう言えば良いでしょうか?

No one living in that country is happy.

None of the people living in that country are happy.

 

のようにすると伝わります。

[no / none / neither] を使うと全否定になるのです。

 

だから

not everyone → 部分否定

no one / nobody → 全否定

 

not both → 部分否定

neither → 全否定

 

She doesn't have both of her parents. Her father died when she was a child.

彼女には両親がいる訳ではない。(片親である)彼女の父は彼女が小さい頃に亡くなった。

 

She has neither of her parents.

彼女には両親がいない。

 

ただ、この部分否定は練習をして使いこなせるようになれれば一番良いですが、筆者は間違って伝わることを恐れるので自分から「全部が~なわけではない」「全員が~なわけではない」というときは[It is not always the case that S V ~] のように表現してしまいます。もちろん完璧な英語ではないですが、しっかりと意図は通じます。

 

たとえば、

「この会社で働いている人の全員が出世を望んでいる訳ではない」

と言いたければ

[It is not always the case that everyone working in this company wants to get promoted.]

のように言います。

感覚的に[it is not always the case that] で「いつもではない」と、先に部分否定を作ってしまう感じです。

 

では、今日はこんな感じです。

またね!!