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ちょこっとタメになる独り言

「かつて~だった」は過去形ではないの?[used to 動詞の原形]の使い方

こんばんは。

本日はタイトルにある通り「かつて~だった」という表現を勉強しましょう。

先日、授業で「かつて、その公園には大きな木があった」という英訳問題を扱いました。では、この英訳は[There was a big tree in the park.] で良いのでしょうか?

 

確かに、「その公園には大きな木があった」というのは「あった」ですから過去形でも良いと思います。というか、ネイティブとの会話ならそれくらい細かいことは気にしないという姿勢が大切だと思います。しかし、じっくりと考えてみると、この文には若干の違和感があります。では、どんなことが引っ掛かるのか考えてみましょう。

 

過去形の文は基本的に過去を表す副詞と一緒に使う

 

この様に考えると「その公園には1年前、大きな木があった」は[There was a big tree in the park one year ago.] がピッタリだと思います。しかし、「かつてその公園には大きな木があった」には過去を表す副詞がないので、そこに若干の違和感を感じるのです。

 

[used to 動詞の原形] の表現には「今はそうではない」という重要な意味が隠れている

 

つまり「かつて、その公園には大きな木があった」という言葉には「今はもうその木はない」という裏の意味が込められているのです。その「今はそうではないんだよ」を[used to 動詞の原形] で表現しているのです。

 

したがって①、②を考慮すると

「かつて、その公園には大きな木があった」

[There used to be a big tree in the park.] [be] を忘れないようにして下さい。

 

これが一番しっくりくる英訳になるのです。

 

ですから、[He used to live in America.] という英文を目にしたら「彼は、今はもうアメリカには住んでいない」ということをしっかりと読み取ることが大切なのです。この文に対して「彼は今もアメリカにいるの?」などという質問はしないようにしましょう。

 

ちなみにこの[used to 動詞の原形] はネイティブは頻繁に使うので慣れておくとリスニング力向上につながると思います。

 

おまけ

 

この[used to 動詞の原形] の話をすると決まって出てくるのが[be used to 名詞] という言い方ですが、[be used to 名詞] は「名詞に慣れている」というものなので間違えないようにしましょう。

 

Mary is used to her husband's arrogance.

メアリーは夫の横柄さには慣れている。

 

[arrogance]・・・名詞「横柄さ」 形容詞の形は[arrogant]

ちなみに

[insolent] [dismissive] [imperious]・・・形容詞「横柄な」= arrogant → 英検1級単語ですので覚えておいてください。

 

名詞の部分に動詞を入れたければ動名詞[~ing]にすることを忘れないで下さい。

Kenta is used to getting up at 5 a.m.

健太は朝5時に起きることに慣れている。

 

では、今日はここまで!!

またね!!