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ちょこっとタメになる独り言

青春の1冊!!ぜひ読んでください!!

先日、私の働いている塾で中学生の女の子が好きな男子から告白されたと嬉しそうに話しているのを聞きました。あぁ、自分にもそんな「誰と付き合った」とか「誰とキスをした」なんてことで盛り上がっていたときがあったな・・・。そんなことを思うと胸に激痛が走ります。「時間は戻らない」悲しいけれどどうしようもないことですね。

 

そこで本日は[THE 青春]の漫画を1冊紹介させてください。

 

[よしもとよしとも]

 

1999年に「コレクターズ・アイテム」を刊行して以来、単行本は出ていないので(短編は2010年ころまで不定期に出していた)かなりマニアックな漫画家だとは思いますが、青春を感じたい大学生や青春を思い出したい筆者のような中高年の方は必読の一冊だと思います。

 

[青い車]

 

みなさんは「青い車」という漫画をご存じですか?

1996年に刊行された「よしもとよしとも」氏の短編集です。

短編集だけれど映画化されています。俳優のARATAさんや宮崎あおいさんが出演しているので、原作を知らなくても映画を知っている方はもしかしたら多いかもしれませんね。

 

筆者は大学生の時にサブカルチャー研究と題して若手の教員に勧められてこの作品を読みました。売れている本や漫画とは違う独特な世界観に完全に魅せられてしまい、「青い車」は今でも筆者にとって青春漫画の筆頭にある作品です。

 

 

[ストーリー]

 

自動車事故で亡くなった姉。姉の恋人と過ちを犯してしまった高校生の妹。姉にバレて派手に喧嘩でも出来たらよかったのですが、姉はもうこの世にはいないのです。「胸が痛むんだ」と姉が死んだのは自分のせいだと、自分を責めて涙を流す妹の気持ちを思うと切なくなります。

 

[感想]

 

私はこんな「the 青春」という高校時代を過ごしたわけではないですが、読みながら妹の気持ちを考えると、やりきれなくてたまらない思いがしたことを今でも覚えています。

 

とても素敵な作品です。

 

 

 

[銀のエンゼル]

 

青い車」に収録されている短編に「銀のエンゼル」という作品があり、筆者はそれも大好きです。

 

大学時代に付き合っていたカップルも、卒業後にそれぞれの道を歩むということは良くあることです。この話もそういう何でもないありきたりな話です。

 

[ストーリー]

 

漫画家になることを夢見る男とそれを応援する女。最初は応援しているのだけれど社会の厳しさを目の当たりにして、二人の心はどんどんすれ違ってしまうのです。

 

別れてから10年くらい過ぎた頃、たまたま東京に来たということで彼女が彼に久しぶりに会いましょうと連絡をしてきました。彼女はすでに他の人と結婚をしていて幸せに暮らしていますし、彼も漫画家としてデビューをはたし忙しい毎日を送っています。

 

「もし、あのとき・・・」と男が切り出します。女は「二人とも子供だったんだね」とそっと返します・・・。

 

青空の下で交わされた短い短い言葉のやりとりには謝罪や感謝だけではなく、その他もろもろの気持ちが込められています。戻らない過去に対する後悔の気持ちと、今ある現実に対する誇らしい気持ちとのコントラストが絶妙です。

 

[感想]

 

「あのとき、もし○○だったなら・・・」と昔を思い出し胸が痛くなることは誰に出もありますが、その心情描写が優れていて読んでいて苦しくなります。そんな作品です。

 

 

[おまけ]

 

筆者にとって忘れられないセリフ

 

「金なら1枚、銀なら5枚でおもちゃのカンヅメがもらえるんだ」

 

「だけど銀のエンゼルがでる度に、大事にとっておいたはずの1枚をなくしちゃってて悔しい思いをしていたんだ。」

 

「金のエンゼルが出たことはないよ。おもちゃのカンヅメももらえなかった。でもそんなのは子供のころの話さ。」

 

 

 

 

 

では、今日はここまで!!

またね!!