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ちょこっとタメになる独り言

賢い子供は言い訳をしない

筆者が塾の講師として子供たちに勉強を教え始めたのは大学2年生のときだった。20歳を越えるか越えないかの頃に、医学部を目指し代々木ゼミナールで浪人をしていた友人から、色々と予備校講師のおもしろ話を聞かされたのがきっかけだった。

 

それが幸だったのか不幸だったのかはさておいて、筆者はそれ以降、約20年間、専門学校や進学塾、英会話学校で講師としての道を歩み続けてきた。そして、そんな講師として働いてきた20年間で気がついたことがある。それは、大人だろうが子供だろうが尊敬に値する人間に年齢は関係ないということだ。

 

さすがに小学生を尊敬するというのは少し語弊があるかもしれないが、中学生以上になると、そこには間違いなく尊敬に値する人物が存在する。筆者は今年でもう38歳である。そして悲しいことに尊敬されるような人間ではない。つまり、素晴らしい人間であることに、どれだけ長く生きたかなんて大した問題ではないのだ。

 

そこで、本日は筆者の長い講師歴の中で出会った尊敬に値するような賢い子供たちの特徴を3つ紹介したいと思う

 

目次

 

[約束をしっかりと守る]

 

塾で長いこと働いていると「友達と遊びたいから」や「今日は面倒くさいから」といった理由で、「体調が悪い」などと嘘をついて授業を欠席する子供はたくさんいる。酷いときには親もグルになってその嘘に付き合い、「補講はいつして頂けますか」などと催促してくるときもある。しかも、そういう生徒の大半は補講予定の時間に遅れてくる、あるいは補講予定があることすら忘れ、補講をスッポカすことなどザラである。

 

しかし、この子は違うなと思う生徒は、まず授業を欠席しない。どんなに忙しくても、どんなに疲れていても必ず出席するのだ。スケジュールを聞くと、こちらから「補講はするから、その日は休んだ方が良いのではなはいか?」と提案したくなるくらい忙しくても、「大丈夫です」といって授業に来る。勿論、本当に体調を崩しているときは欠席するけれど、そういう子は体調管理も上手なのか、あまり体調を崩したりはしない。

 

そういう子にとって、授業は「先生と生徒の約束」と位置づけられている。つまり、塾に入塾するタイミングで既に「この日は習い事がないから通える」と親や先生と約束をしているのだ。だから、小さい頃から「約束は守りなさい」と厳しく躾られているこのような子にとっては、授業を欠席することは簡単に出来ることではないのだ。

 

そして、それは「宿題」でも同じことが言える。「宿題」もまた「先生と生徒の約束」だからだ。したがって、そういう子たちは、もし宿題の量が多すぎで期限内に終わらせることが出来ないと判断したときは、宿題が出されたタイミングで抗議してくる。しかも、しっかりとした根拠を提示しながら。だから、そうした話し合いの末に決められた宿題を忘れるなどということは絶対にしないのだ。

 

「約束を守る」という行為は年齢に関係なく出来ることである。しかし、世の中には筆者も含め、約束を守れない大人がたくさんいる。だから、筆者はそういう子供を見ると、年齢に関係なく尊敬してしまうのだ。

 

[筆者が感じるそういう子供の親の特長]

 

・小さい頃から約束はしっかりと守らせる。

・約束が破られたときにうやむやにしない・させない。

(1度、約束を破っても大丈夫だと思うと約束を破るのが癖になるから)

 

 

[作文が上手い]

 

作文が上手いというのは、つまり自分の考えをしっかりとまとめて相手にわかりやすく表現が出来るということだ。だから、作文が上手になるためには、まず自分の意見をしっかりと持っていなければならない。もちろん、作文にはテクニックがあるけれど、テクニックだけで書かれた作文は中身のない例文のような文章になってしまうのだ。

 

さらに、作文は自分の考えを相手にわかりやすく表現しなければならない。シンプルで伝わりやすい表現を選び、短時間で文にまとめるということは大人になれば自然と出来るようになる訳ではない。

 

日記を書いたり、読書感想文を書いたりするなどして文章能力の高い子は、自分の意見をしっかりと持ち、さらにそれを相手に理解させるだけの力がある。これも、「約束を守る」と同じだけれど、自分の意見を持っていない大人はたくさんいるし、意見を持っていてもそれをしっかりと表現できていない大人もたくさんいる。だから、作文が上手な子は中学生だって十分尊敬に値するのだ。

 

[筆者が感じるそういう子供の親の特長]

 

・親が大人と話すような言葉遣いで子供に話しかけている

・親の話が理路整然としている

・子供に本を読ませる習慣を身につけさせている

(小さい頃、子供にたくさん本を読み聞かせていたのかもしれない)

 

 

[誰かを喜ばせることが上手である]

 

本当に賢い子は誰かを喜ばすことがとても上手である。それは別に高価なプレゼントを用意するとかそういったことではない。よく周りを見て「気がつく」子供だということである。

 

たとえば、筆者が段ボール一杯のテキストを教室まで運ぶのをみたら、さりげなく「今日は授業でカセットデッキ使いますか?」と声をかけてきたり、死にそうになるほど忙しい夏期講習の最後の授業が終わったときには、帰り際に「先生、お疲れさまでした」と声をかけたりする子供である。

 

誰かを喜ばせるためには、そのときの状況をしっかりと判断できることは勿論、自分の視点からだけではなく、相手の視点にたって物事を捉えられなければならない。

 

これも、小さい頃からの躾次第で年齢に関係なく身につけることが出来ることだと思う。こういう子供を見るとやはり筆者は年齢に関係なく尊敬してしまう。

 

[筆者が感じるそういう子供の親の特長]

 

・社交的である。

・子供に色々な体験をさせている。

(特に、大人と絡ませる体験が大切なように思う。一人で深夜バスの予約を取らせて、実家の京都まで帰らせていた親もいた)

 

 

[まとめ]

 

素晴らしい人間に年齢は関係ない

・約束を守る子供は素晴らしい

・作文が上手な子は素晴らしい

・誰かを喜ばせることが出来る子は素晴らしい

 

 

本日は、筆者の約20年に渡る講師歴の中で、この子は賢いなと思う子供の特徴を述べさせていただきました。ただ、勉強が出来るだけではなくて、プラスαで上記のことができると社会人になったときに絶対にプラスだと思います。

まだ子供だからと親が子供を子供として扱っていたら、子供はそれ以上には成長しないと思います。筆者が思うに、子供は大人が思うほど子供ではないのです。そして、賢い子供の親は漏れなくみんな子供を子供として扱ってはいません。
今日の記事が何か子育ての参考になることがあれば幸いです。

 

では、今日はここまで!!

またね!!