「英語の新常識」を読んで驚いたこと2
今から10年ほど前に放送されていた「最高の離婚」というドラマを御存知だろうか?このドラマ自体も面白いのだが、筆者はドラマの最終回で瑛太が「君をのせて」(沢田研二)を歌うシーンが特に大好きだ。
風に向かいながら 革の靴を履いて
肩と肩をぶつけながら 遠い道を歩く
僕の地図はやぶれ くれる人もいない
だから僕ら 肩を抱いて
二人だけで歩く
君のこころ ふさぐときには
粋な粋な歌をうたい
君を乗せて 夜の海を
渡る舟になろう
文字に起こすだけでも素晴らしい曲だということはヒシヒシと伝わってくるけれど、これが紆余曲折あったストーリーの最終回に歌われるところに筆者は痺れてしまうのだ。もしも、この曲を聴いたことのない方がいるのなら一度聴いてみて貰いたい。とても良い曲である。
そこで、ふと筆者の中に、この曲の素晴らしさはダイレクトに英文にしても外国人に伝わるのだろうかという疑問がわいた。
そこで、「君を乗せて夜の海を渡る舟になろう」の部分をダイレクトに英文にしてアメリカに住む友人にメッセージを送ってみた。
I will be a ship for you to cross the sea in the night.
もちろん、本来の英作文は日本語で言いたいことを英語的な発想で表現し直さなければならないのだけれど、このような詞を例えば[I will help you with solving your difficulties.]なんて言ったら興ざめもいいところ。
早速送ってみた。
数十分後、詩的だという返信ではあったけれど、何だか通じていそうだった。
勿論、リアルな仕事の場面などでこんな婉曲的な表現をしたら「もっとはっきり、分かりやすく言え」と怒られてしまうだろうけれど、どこに住んでいようが、どの言語を話そうが人間は人間であり、感情の根っこは同じだと信じている。だから、こういった表現を場面に合わせて、思い切って言ってみるのも面白いかもしれない。ポカンとされたらポカンとされた時でしょ!笑
さて、(枕がだいぶ長くなってしまったけれど)本日は昨日に続いて「英語の新常識」(杉田敏著)の中で筆者が驚いた部分を1つ紹介したい。
[badの比較級と最上級は?]
[good-better-best] [bad-worse-worst] [mamy-more-most]
これは、中学英語の基礎である。しかし、本当に多くの生徒がテストなどでこれらの比較級や最上級を忘れる。
なんども間違える生徒に対しては「何度同じ間違いをするんだ!この世にbadder/baddestなんて言葉は無い!!」と叱ることもある。
・・・・いや、実はあるらしい・・・。
いや、正確に言うなら最近になって出てきたらしい・・・。
言葉は生きている。本当に実感させられてしまう。
ただ、このbadderやbaddestと言ったときの[bad]は「ずばぬけて良い」「一流である」という意味になるとのこと・・・。
えっ!!
[bad]って「悪い」でしょ・・・。
勿論、[bad]は「悪い」なのだけれど、最近は[bad]で「とても良い」と表現することもあるらしい。これは、日本語の「やばい」の感覚に非常に似ていると杉田さんも著書の中でそう述べていて、非常に驚いた。
同様に[beautiful]という美しい言葉も、現在は皮肉として使うこともあり、その場合は「ひどい」という意味になるそうだ。
肌の色が違っても、目の色が違っても、信仰している宗教が違っても、生きている時代が同じなら考え方も似てくるんだなと思った。
昔、野口悠紀雄先生の「「超」勉強法」という本の中で、全く異なる場所で生活をしていた猿が、理由はわからないけれど、同じタイミングで芋を海水で洗い始めたということが書かれていた。筆者は、ふとそのことを思い出してしまった。
ちなみに、この部分を読んだときにあわてて[gooder/goodest]を調べてしまった。
「こんな言葉はないよな。さすがに・・・。」
と思いきや、[weblio英和辞書]のサイトで「まれにgood」の比較級や最上級で使うと出てきていた。
もう英語がよく分からなくなってきた。
もう自由に話そう・・・。
どんな風に話したって誰も間違ってなんかいないんだ。
そんなことを考える1日だった。
今日はここまで!!
またね!!